飛鳥園について

飛鳥園の写真について

仏像を撮ると言うこと

小川晴暘の後を継いだ小川光三は仏像写真についてこう述べています。「仏像は発願した人、造像に携わった人たち、そしてこれを礼拝してきた人々の祈りが秘められた心の造形であり、像に秘められた我々の遠い祖先の祈りや想いに焦点を合わすことが「仏像を撮る」と言うことだと思っている。」

「大切なことは、その像が本来はどのように安置されていたかを考えながら、造像した仏師と対話するつもりで像に接することで、もし彼らが生存ならば、彼らが納得してくれるような写真を撮りたいと願っている。」

仏像は言うまでも無く、信仰の対象でありますが、仏教美術の粋でありあり、大切な文化財です。
飛鳥園は前述の小川光三の言葉にある「仏像を撮る」ことを本懐として心象の造形である事、そして造像の発願者や仏師、祈りを捧げてきた人々の想いを大切にし、また仏教美術の精華としての造形を表現できるように主観に過ぎることの無い撮影を心がけています。

  • 無事に撮影する

    文化財の撮影で一番大切な事は被写体を傷つけない事。
    細心の注意を払う事は当然の事ですが、撮影時の状況は様々です。

  • お寺がスタジオ

    飛鳥園にスタジオはありません。
    仏像など文化財をスタジオに運んで撮影する事は通常出来ないので、お寺など被写体がある場所がスタジオになります。

  • フィルムとデジタル

    飛鳥園は5×7インチの大判フィルムを主に使用してきました。
    理由は5×7の比率と解像度の高さです。

  • 文化財写真について

    文化財写真と言うと発掘調査記録写真や文化財調査の記録写真等、記録的要素が主目的な写真を先ず思い浮かべます。また、仏像を初め被写体の造形美を伝える写真もまた文化財写真と言えます。

飛鳥園について